Schüco(シューコー)は木造、CLTにも対応 | 木造ビルのサッシはシューコー(Schüco)





CLTのサッシ施工方法|木造ビルに最適な窓とカーテンウォール設計とは|相川スリーエフ×Schüco






CLTのサッシ施工方法とは何か?
木造ビル時代に求められる窓の設計思想

CLT(直交集成板)の普及により「木造=住宅」の前提が崩れつつあります。中大規模木造では、開口部(窓・カーテンウォール)が性能と施工性のボトルネックになりやすい。
本稿では、ビル用サッシの性能をCLTで成立させるための考え方と、現場で破綻しない施工の要点を整理します。

CLTを用いた図書館建物の外観イメージ
CLT(直交集成板)を用いた図書館建物イメージ。中大規模木造では、開口部の設計・納まり・施工方法が性能の成否を左右します。
SECTION 1

1. 木造ビルは今後増えるのか

中大規模木造建築は確実に増加しています。18階建て、20階建てといったハイブリッド木造ビル計画も進み、
CLT(直交集成板)の普及と法改正がその後押しをしています。

しかし、重要なのは「流行」ではなく、「合理性」です。

・施工スピードが速い
・躯体重量が軽く基礎負担が小さい
・プレファブ化で人手不足に対応できる

一方で、LCA評価や林業振興の実態については慎重な議論も存在します。
イメージだけで語る時代は終わりました。

SECTION 2

2. CLTとは何か ― 強度と可能性

CLT(Cross Laminated Timber)は、ラミナを直交積層接着した大判構造パネルです。

  • 鉄筋コンクリートの約1/5の軽量性
  • 高い耐震性(壁式構造)
  • 炭化層形成による耐火性能
  • 断熱・遮音・遮炎性能(設計・仕様により差が出る)
  • 乾式施工による工期短縮

構造材でありながら、建築の自由度を拡張する素材です。

SECTION 3

3. 木造ビルのメリットと「不都合な真実」

CLT木造ビルは魅力的です。しかし、開口部の観点では「木造だから簡単」にはなりません。
むしろ、窓・カーテンウォールは難易度が上がります。

  • 大開口化:採光・眺望・デザイン要求が強くなるほど、フレーム・金物・下地の設計が支配的になる
  • 耐風圧:中高層化で要求値が上がり、住宅用の思想では成立しにくい
  • 防火・水密・気密:木部との取り合いで弱点が出やすく、標準仕様が通用しない
  • 許容変位:躯体挙動(微小なたわみ・収縮・クリープ)を見込んだ納まりが必要
ポイント
CLTは「軽い・速い」反面、開口部は「重い・精度が必要・取合いが複雑」になりがちです。だからこそ、施工方法は“材料の論理”ではなく、“建物の要求性能”から逆算します。

SECTION 4

4. CLTのサッシはビスか溶接か

ここが最も重要な論点です。

住宅用サッシ

木造前提。ビス固定。

ビル用サッシ

RC・鉄骨造前提。溶接施工(溶接+モルタル充填等の湿式納まりを含む)。

CLTは木造です。しかし、耐風圧・防火・大開口を考慮すると、使用すべきはビル用サッシになります。

では溶接するのか?

答えは原則「NO」です。

木造と湿式工法(溶接+モルタル充填)は相性が悪い。アルカリ性モルタルと木部の関係、腐食リスク、乾燥収縮。
合理的ではありません。

一般的なRC造におけるビルサッシの溶接施工の様子
一般的なRC造のビルサッシ溶接施工例。CLTでは、この“湿式・溶接前提”をそのまま持ち込むと、取合い・耐久・精度で無理が出やすい。

SECTION 5

5. なぜCLTにはビル用サッシが必要か

「CLTは木造だから、住宅用サッシでいいのでは?」という発想は、建物用途要求性能を見落とします。

  • 耐風圧:中大規模建築では前提条件が住宅と別物
  • 開口寸法:設計側が求める開口は、住宅の“標準スケール”を超えがち
  • 防火・避難:用途・階数・隣地条件で仕様が重くなる
  • 納まりの自由度:取合い・水切り・層間変位等への対応が必要

つまり、CLT建築の開口部は「木造」ではなく「ビル」として成立させる必要がある。
そのためにビル用サッシが必要になります。

SECTION 6

6. CLTのサッシ施工方法|特殊ブラケットという解

最適解はこうです。

  • CLTに鉄製下地をビスまたはボルト固定
  • ビル用サッシに特殊ブラケットを装着
  • ブラケットを介してボルト固定

つまり、溶接ではなく「構造用締結金物による乾式固定」です。

重量級サッシや大型ガラスの場合は、構造計算に基づき高力ボルトを採用します。

CLTは木造でありながら、ビルサッシ性能を実現するための「ハイブリッド施工」が必要なのです。

CLTにアルミサッシ用ファスナー金物(ブラケット・締結金物)を取り付ける例
CLT躯体にアルミサッシ用のファスナー金物(ブラケット)を設ける例。木材に対して“溶接で固定する”のではなく、“設計された締結”で性能を成立させる。
設計の要点
ブラケットは「付けばよい」ではありません。荷重の流れ(風圧・自重・地震時挙動)と、施工誤差・クリアランス・防水層の連続性まで含めて設計対象です。

SECTION 7

7. CLTとカーテンウォール・大型窓

木造ビルの“見せ場”は、往々にして大開口です。そこで問題になるのが、フレーム剛性、ガラス重量、取合い、そして施工精度です。

Schücoの大型サッシ(大開口)例
Schücoの大型サッシ例。CLTの軽量躯体と高性能アルミシステムを組み合わせる場合、金物・下地・許容変位を含む“納まり設計”が品質を決めます。
大開口で破綻しやすい点
・支持点設計(どこで荷重を受けるか)
・躯体の変位・収縮の見込み不足
・防水ラインの不連続(雨仕舞の弱点化)
成立させるための考え方
・ブラケットで荷重を“読む”
・クリアランスと可動域を“設計する”
・防水層を“構造から独立”させて連続させる

カーテンウォールや大開口は、CLTの魅力を最大化します。だからこそ、開口部の設計協力(施工図・金物・取合い検討)がプロジェクトの成否を握ります。

SECTION 8

8. 標準納まりが存在しないという現実

CLT協会の推奨施工方法は存在します。しかし、ビル用サッシの「万能な標準納まり」は存在しません。

なぜなら、

  • パネル厚が案件ごとに異なる
  • 耐火仕様が多様
  • 開口部補強方法が案件ごとに異なる
  • 外装(雨掛かり・通気層・仕上げ)条件が案件ごとに異なる

つまり、現場ごとの設計対応が必須です。

結論
「標準化されていない」のではなく、最初から“設計対象”である。ここを理解した瞬間に、CLTの開口部は事故らなくなります。

SECTION 9

9. Schüco製品とCLTの親和性

Schücoのアルミシステムは、

  • 高耐風圧
  • 高断熱
  • 構造一体化設計
  • 大型化対応

という特性を持ち、CLT建築との相性が極めて良い。

特にカーテンウォールや大開口サッシにおいて、CLT躯体の軽量性と高性能アルミフレームの融合は合理的です。

SECTION 10

10. 相川スリーエフの設計協力体制

相川スリーエフは、

  • CLTに対応したブラケットを自社設計
  • 自社工場で金物製造
  • サッシ施工図を現場ごとに作成
  • Schücoと常時技術協議

CLTにサッシを付ける会社ではありません。

CLTのためのサッシ納まりを設計する会社です。

木造ビルにおける窓・カーテンウォールのことなら、ぜひご相談ください。
CLTのサッシ施工方法は、標準化されていません。だからこそ、設計協力が重要です。

Schüco × 相川スリーエフ。木造ビル時代の開口部を、共に創ります。


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この記事を書いた人

Aikawaのアバター Aikawa (株)相川スリーエフ  代表取締役会長CEO

新日軽(現LIXIL)船橋カレッジでビルサッシ技術を基礎から徹底的に習得し、施工・品質管理・現場調整まで一連の工程を実務で経験。

1947年創業の相川スリーエフ三代目として、建材から建築へと事業領域を拡大。
現在はドイツSchüco製品の国内展開を牽引し、設計事務所・ディベロッパー向けの技術支援体制を直轄で統括している。

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